金彩施工について

私は壁画の仕事が縁あって多く、商業的なもので指示されたもの、
はたまた自分の絵で企画するものなどいろいろあります。
これは絵の具で描くべきか、塗装材なのかなど時に悩み、
サポートしてくれる方に怒られ励まされ活動してます。


年末にタイで仕事をした際に金彩作家さんが来て
私達の絵の上に金彩を施すという工程で作業がなされました。


金彩は着物の帯などに、例えば龍の絵や型の上から金や銀、
ラメなどを押さえつけて着色・彩色していくものです。



(写真:金彩友禅作家 佐藤銀四郎 氏作)

陶器・着物などは聞きますが、まさかお店の壁に直に・・・。
初めて見ました。




白木の能舞台に、私たちが白い鳳凰を描いたり、
鏡面仕上げ塗装に蒔絵風の絵を描きました。
京都から来られた金彩屋さんはその上から金彩を
施されてましたが、最終的には時間も無くなったので
手法を教えてもらい施工することに。


とにかく工程が多く、秘伝の調合バインダーを使わないと
金箔や金粉が定着しないという時間のかかる作業を強いられました。
バインダーはノリの役割をしており(蒔絵の型に敷く漆の役割のようなものでしょうか)
一定時間経っても熱を加えると再び粘着力を発揮する
生き物のようなもので扱いが非常に難しいのです。
しかし金を直に付着させるという意味では
絵の具のゴールドを使うよりずっと金の発色が良く煌びやかなのでした。
金が大好きなタイの職人さんも興味津々に見てました。

そういえば観光で少し行ったワットポーも金だらけ。




何故かタイで日本の技術を習得したのでした・・・。

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